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「溶接のテーマパーク」が登場

最近、面白い取り組みを見つけました。「溶接のテーマパーク」という触れ込みの一般人向け体験事業です。溶接という堅い言葉とテーマパークという娯楽的な語感の言葉は、普通、なかなか結び付きにくいと思います。どういう施設なのか、今回はこれを紹介してみたいと思います。
溶接のテーマパークは正式には「アイアンプラネット」という名前の事業で、もともとは福井県坂井市に本社を構える長田(おさだ)工業所が始めたものです。簡単に言うと、鉄工所の一部を一般人に開放し、簡単な溶接体験サービスを提供したり、イベントを開催したり、作業スペースをレンタルしたりするという事業です。ちなみに、大人だけでなく、子ども向けの展示や体験のスペースもあります。長田工業所では工場の2階部分を改装してアイアンプラネットとしているようです。

全国に6カ所を展開

この事業が興味深いのは、全国の同業者を対象に、理念に共感してくれる会社を探し、フランチャイズのようなシステムで仲間を増やしている点です。「理念」というのは、鉄の可能性を伝えるとともに、将来の担い手確保にもつなげたいという思いがあるそうです。そんな中、アイアンプラネットは静岡県沼津市、栃木県栃木市、神奈川県秦野市、岐阜県羽島郡、富山県富山市の5社がフランチャイズとして参加しています。本所となっている福井を含めると、全国に6カ所ですね。残念ながら、現時点で群馬県内の溶接工場はありません。しかも、アイアンプラネットは小型溶接機メーカー「SUZUKID」と連携協定を結んでおり、さらなる事業展開も期待されます。
溶接を含む工業所の仕事というのは、一般人からすると、分かりにくいところがあります。こうした施設を通して仕事の魅力に触れられる機会が増えれば、すぐに担い手が現れるかどうかはともかくとして、子どもを含む一般人からの職業への理解が広まる機会にはなると思います。これが「キッザニア」のような大規模な施設ではなく、社員数人の町工場で実践されているところに、ロマンを感じますね。