熊本県八代市は、畳に使われるい草の産地として広く知られていますが、実はもう一つの特産品があります。それが「鶴喰米」です。限られた地域でしか栽培されないこのお米は、その希少性と抜群の美味しさから「幻のお米」と呼ばれています。一粒一粒がつややかで、炊き上がりの香りと甘みが特徴です。地元の肥沃な土壌と豊富な水源が、この特別な味わいを生み出しています。八代市の自然と伝統が育んだ鶴喰米、その魅力に迫ってみましょう。
八代市の絶品ライス!鶴喰の集落で作られる鶴喰米の魅力!
熊本県八代市の鶴喰集落で作られる「鶴喰米」は、知る人ぞ知る特別な味わいを持つお米です。四方を山に囲まれた鶴喰地区は、清らかな湧き水と澄んだ空気が特徴。この自然の恵みを活かし、化学肥料や農薬を通常の半分以下に抑えた「特別栽培米」として育てられています。さらに、菜の花を緑肥としてすき込むことで土壌を豊かにし、香り高く甘みのある米を実現しました。鶴喰米は、熊本県が定める最高ランク「Sランク」に認定された自慢の逸品。特に「くまさんの輝き」と「くまさんの力」という品種は、食味コンテストでも高く評価されています。田んぼから精米まで、すべて地元で管理されており、安全・安心にも徹底的にこだわっています。
地域に合わせた米を作る品種改良の取り組み
米の品種改良では、例えば暑さに強い稲を作るために暑い環境を再現し、それに耐えられる稲を選び出します。その稲を味の良い品種と交配させ、改良を重ねることで、温暖化の現在でもおいしいお米が安定して収穫できるようになりました。
寒さに強いお米を生み出すには?
米の品種改良では、寒さに強い稲や味の良いお米を作るための研究が進められています。寒冷地での「冷害」を克服するため、農業試験場では人工的に冷害の状態を再現し、それに耐えられる稲を選び出します。その後、選ばれた稲を他の優れた品種と交配させ、繰り返し改良を行います。これにより、寒冷地でもおいしいお米が安定して収穫できるようになりました。