ソフトウェア開発業界に就職し、すでに30年以上経過しました。
その間、様々な事を学びました。
ここでは、私が学び、とても役に立ったスキルや手法について紹介します。
コーディングルールの遵守
ソフトウェアの品質は、ソースコードの品質が最も大きく影響します。
コメントがなかったり、ループの書き方がバラバラだったり、変数の初期化がバラバラだったりと、小さな事ですが、ここをしっかり揃える事で、ソフトウェアの品質向上に繋げる事ができます。
また、可読性の高いソースコードは、修正効率も高くなり、メンテナンスに掛るコストを抑える効果もあります。
予実差の把握
「見積精度が上がらない」、「いつも見積工数が足りない」など、見積精度の向上はなかなか難しいと思います。
そこで、過去に実施した見積を記録しておき、プロジェクト完了後に実績と照らし合わせて、何が足りなかったか、何が問題であったかを把握します。
次回見積時に、足りてなかった所をしっかり補完する事で、見積精度を向上させる事ができます。
メトリクスの収集
見積精度に関連する話題になりますが、予実差を把握するパラメタを決めます。
具体的には、開発期間に掛った全作業工数、作成したドキュメントのページ数/工数、プログラムのステップ数/工数、テスト件数/作成工数、テスト実件数/工数、各レビュー時の指摘件数/工数、などです。
「面倒くさい」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、1つのプロジェクトのどこに何時間掛かっていたかが分かれば、次の見積精度は格段に向上します。
最初は時間が掛かりますが、慣れてくると時間を掛けずに収集できる様になりますし、なにより見積精度向上には必要な情報ですので、収集していないのであれば、是非1度挑戦される事をお勧めします。
まとめ
ソフトウェア開発プロセスは、忙しくなると手順を疎かにしてしまい、工数や不具合の発生を引き起こすトラブルの種となってしまいます。
特に、所属する組織でレビューやテストを疎かにしてしまう文化の場合、どうすれば上手く行くか教えてくれる方も居ないかもしれません。
そんな時は、初心に戻って、ソフトウェア開発の教科書を読むことをお勧めします。
最初は「そんな事どうやればできるのか?」と疑問に思うかもしれません。
しかし、書いてある内容を完璧に実施するのではなく、まずは小さな1から始めてみる事が大切なのです。